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2014-05-10 [篠田真由美]

 篠田真由美さんの「魔女の死んだ家」を読みました。
 ー資産家であり絶世の美女である小鷹狩都夜子(こたかり・つやこ)が、自らが暮らす瀟酒な西洋屋敷で死んだ。明らかな他殺であり、逮捕されたのは元婚約者の男。その美貌と振る舞いから「魔女」と呼ばれた都夜子には彼女を「すうはい」する男が大勢いた。事件当時の関係者によって全く異なる印象を与える都夜子。彼女は何故死んだのかー
 「ミステリーランド」で刊行されたものをノベルス化するにあたって改稿している。「ミステリーランド」では正体不明だった探偵役も、ノベルス版でははっきりと桜井京介であるとされている。
 「ミステリーランド」は「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」と銘打たれた叢書で刊行されたが、殆どは「大人向け」だった印象が強い。値段もそうだし物語の内容も子供にはちょっと……と思わせるものが多かった。この作品も都夜子に対する男達の話など、子供というよりは大人向けだろう。文体も割と平易ではあるけれど、漢字と平仮名の割合が少し妙な感じがして読んでいて落ち着かない。語り部が次々に変わるので、なかなかに忙しい作品。その語り部の正体に気付くかどうか。しかし、動機がまたなんともいえない。こんな理由で?と唖然としてしまったのは、登場人物達と一緒だろう。西洋屋敷と美しい桜。舞台装置はとても良かったのに。

魔女の死んだ家 (講談社ノベルス)

魔女の死んだ家 (講談社ノベルス)

  • 作者: 篠田 真由美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/06/07
  • メディア: 新書



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