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2012-05-15 [米澤穂信]

 米澤穂信さんの「クドリャフカの順番」を読みました。
 ー神山高校文化祭がいよいよ始まった。しかし、折木奉太郎が所属する古典部では大問題が発生。当初30部発行予定だった文集「氷菓」が、手違いから200部も印刷されてしまったのだ。どうやってこの在庫を処分するか頭を抱え、奉太郎達は様々な宣伝活動を行う。そんな喧噪の中、学内では奇妙な盗難事件が相次いでいた。この事件を解決して古典部の知名度を上げ文集を売り切ろうとする仲間達に後押しされ、奉太郎は不思議な盗難事件を推理する羽目に……ー
 前作は文化祭に出品する為のビデオ映画にまつわるお話でしたが、いよいよ文化祭本番がやってきました。うず高く積まれた文集の在庫を減らす為にクイズ大会に出たりお料理対決に参加したり、悪戦苦闘の古典部です。しかし省エネをモットーとする奉太郎ですので、彼の担当は部室での売り子。動きません。前作までは主に奉太郎の一人称で物語が進みましたが、今作は古典部4人の視点で進みます。ちょっと忙しいですが、文化祭のお祭り気分が味わえます。奉太郎の一人称じゃ話が進まないし。そんな中で起こる不思議な窃盗事件。なんでこんなものを?というものが盗まれ、現場には『十文字』という名のメッセージカードが残されます。今回は里志が謎を解こうと頑張ります。中学校から知っていたのに、えると知り合ったことで意外な鋭さを発揮しはじめた奉太郎に以前とは違う感情を抱きつつある。その複雑さはちょっとわかる気がします。が、一番気になったのは奉太郎のお姉ちゃんの供恵さん。彼女は一体何者なんだ!そして摩耶花が所属する漫研が怖いです。また、登場人物の名前が相変わらず難しい。おかげで引っかかりました。
 「クドリャフカの順番」というタイトルが良いですね。聞き慣れない言葉でしたが、クドリャフカはスプートニク2号に乗せられた犬です。現在ではライカ犬と表記されています。

クドリャフカの順番 (角川文庫)

クドリャフカの順番 (角川文庫)

  • 作者: 米澤 穂信
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2008/05/24
  • メディア: 文庫



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