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2012-04-28 [米澤穂信]

 米澤穂信さんの「氷菓」を読みました。
 ー何事にも積極的には関わろうとしない「省エネ」をモットーとする少年、折木奉太郎。神山高校に入学した時、海外を飛び回っている姉から「古典部に入りなさい」という手紙を受け取る。古典部は今年新入部員がいなければ廃部になるという。部室を独占できるならという理由で古典部に入った奉太郎は、一身上の都合で入部したという千反田えると出会う。いつのまにか密室になった教室、毎週必ず借り出される本。好奇心の塊のようなえるによって奉太郎の灰色の高校生活に少しずつ変化が生まれる。そしてえるの頼みで、奉太郎は古典部の文集『氷菓』の謎に挑むー
 アニメ化されたのでキャラクターのでっかい帯がついていました。どうみてもカバーなのに帯らしい。
 米澤穂信さんのデビュー作です。「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」を信条とする奉太郎は自ら進んで「灰色の高校生活」を送ろうとしています。しかし姉の手紙によって「古典部」に入部したことで少しずつ変化してゆく。その大きな原因が「豪農千反田家」のお嬢様、える。好奇心の塊のような彼女の「私、気になるんです!」という言葉で奉太郎は様々な謎に挑みます。高校生活の謎ですから勿論「日常の謎」ですが、だからといって平和な訳でも優しい訳でもない。古典部の文集につけられた「氷菓」というタイトルの謎に絡む話はかなり辛い。奉太郎が謎を解いた後誰かが疑問を提示し、結論が大きく変わるのが面白い。物事には色々な面があるということを思い知らされるというか。ところで、奉太郎のお姉さんが一番の謎でした。彼女は一体何者ですか?

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

  • 作者: 米澤 穂信
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2001/10/31
  • メディア: 文庫



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